Hot, Flat, and Crowded by Thomas Friedman

「グリーン革命」、トーマス・フリードマンにしてはつまらなそうな本だな、と書店の平積みの前を通りすぎていましたが、オリジナルのタイトルが"Hot, Flat, and Crowded"と知り、本の意味を理解しました。 (出版社はなぜ「グリーン革命」なんてダサいたいとるにしたのだろう?)

グリーン革命(上)

グリーン革命(上)

グリーン革命(下)

グリーン革命(下)

「レクサスとオリーブの木」にて途上国が資本の自由化をすることで経済成長をはじめる様子を描き、ITバブルの結果で世界中に張り巡らされたインターネットとグローバリゼーションの結果、「フラット化する世界」が出現して、新興市場諸国が急速に経済成長をはじめた結果、HotでFlatでCrowdedな世界に至った。そして、新興市場諸国がアメリカの様な生活様式にあこがれると...

アメリカのエネルギー消費を1とすると、長年 アメリカが1、アメリカ以外の先進国が1を消費しているにすぎなかった。 つまり、人類は合計2のエネルギーを消費していた。しかし、今後、中国が1から2、インドも1から2を消費する。2030年には人類は合計7,8のエネルギーを消費する。


エネルギーの供給はそれほど弾力的ではなかろうから、こんなに消費したらエネルギー価格は(経済成長にブレーキをかける程度まで)グングン上昇するだろうなあ。 去年の石油・資源・食料の上昇は世界景気の悪化の結果下落に転じたが、景気が回復したらまた上昇するでしょう。


オバマ政権の「グリーン」戦略はアメリカの国力を維持・増強するための戦略と理解でき、近年シリコンバレーベンチャーキャピタルが「グリーン」に投資するのはコストダウンを可能とする技術は莫大なおカネを生み出す(と期待する)から。


ジム・ロジャーズが以前からポジショントークしていたことではありますが
「エネルギー・資源・食料の価格は上昇する」

そして,(ミクロ的には)価格上昇にはビジネスチャンスあり。