週刊エコノミスト臨時増刊8/14号の藤巻さん

「ドル資産は安全か」といういかにも注目を引く(売上に寄与しそうな)特集で、藤巻さんのコーナーは半ページぶんです。

藤巻さんのロジックは他のどの寄稿者よりも単純明快です。
GNP(産出) - 消費 = 国内貯蓄
と定義すれば、次の二つの恒等式
GNP = 消費 - 国内投資 - 政府支出 - { 輸出 - 輸入 + 海外からの金利受け取り - 海外への金利支払い }
経常収支 = 輸出 - 輸入 + 海外からの金利受け取り - 海外への金利支払い
より
経常収支 = 国内貯蓄 - 国内投資
更に右辺を3つの部門 家計、企業、政府に分解し .... トントン、景気回復に伴い黒字(借金返済)から赤字(積極的に投資)へ、財政は大赤字、だから中期的には経常収支は赤字となり、大幅円安 and/or 大幅長期金利高。

自然科学の分野では「迷ったら基本的法則・原理に戻れ!」ですが、藤巻さんの中長期のロジックもすごくシンプルです。恒等式の各要素の動きが明確で、ゼロ・黒から赤へ・赤 なのでトータルの方向も赤と明確だからこそ、藤巻さんは自信を持って勝負できるのでしょう。

銀行貸出は10年ぶりの高い伸びだそうです。 このニュースで、「経常黒字は減少するかもしれない」 とイメージできるようになりました。藤巻さんのおかげです。