プロパガンダ 10/12

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2012/10/post-143.html
米国について

米国でシェールガスの採掘が採算に合うようになれば、原油の輸入が不必要になり、貿易収支が黒字化するかもしれない。
軍事費大幅削減で財政赤字対策にもなる。現在、原油の輸送路であるホルムズ海峡周辺の平和を守るための強力な軍隊を送る必要性がなくなるからだ。
私は昨年来、米国経済は強く、米国株価は史上最高値を更新するのではないか?と言い続けてきたが、もし、貿易赤字財政赤字の「双子の赤字」が大幅減少もしくは黒字化するならば、米国経済にとっては鬼に金棒である。景気もドルの価値も急上昇だろう。代替エネルギ―開発は米国だけでなく、日本や他国においても将来の国力に影響する重要課題なのだ。

実際にそうなるか否かは別として、シュールガスから始まる発想法だ大切と思う。日ごろそういうふうに考えていてこそ、未来にすばやく対応できるものであろう。
政府が金を借りる相手について

それから15年、ジュリアン・ロバートソンや私、そして橋本首相の危惧は幸いなことに現実問題となっていない。幸か不幸か景気が悪かったからだ。
(略)
それなのに毎年44兆円近くの借金を消化できたのは景気が悪いので融資に回っていた金が返ってきたからだ。それを金融機関は国債購入に回していた。
(略)
このようなバランスシートの組み替えだけで新たな借金に応じていれば、いつかは行き詰る。それなのに、その組み替えのみで、すでに10年以上を過ごしてきているのだ。だから、私はもうそろそろ限界だと思うのだ。ましてや少しでも日本経済が元気になり融資が再び伸びだしたら、国の借金を賄う資金はたちまち枯渇してしまう。

民間の負債の返済が政府の財政赤字の原資だったから、社会保障費が増加していくと民間負債の減少が生じた時点でアウトとなる。だからわざと円高を放置して自分の任期中にそうならないようにしているのかなあ。
藤巻さんらしい着目点

10月10日(水)日経新聞夕刊1面の「邦銀の国債保有に警告」の記事は極めて重要。IMFが半年に1度公表する「国際金融市場のリスクを点検する国際金融安定性報告書」の内容である。
こういう報告書が公的機関から出ると、とかく、どこか外国の民間調査会社やら金融機関の調査部が「どの邦銀が、どのくらい国債保有しているか」の調査を行うものだ。能天気に国債を買っているわけにはいかなくなる。

日本のサラリーマンは自分だけ突出するを嫌がるから...。
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