プロパガンダ 1/30

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/3108

金融市場で30年間大きな勝負を続けたわが経験からすると、ドル円相場に最も大きな影響を与える要因は「日米金利差」と「経常収支の多寡」だと思う。

金利差と経常収支

「受取利息の累計より、満期時の為替損失の方が大きい」と思わない限り、人は金利の高いドル債に投資する。ドル高要因になる。
日米の金利差は今後さらに広がるだろうから、そのモチベーションは強くなろう。

金利差は今後も円安ドル高方向。

経済学の教えでは、経常収支が悪化すると、通貨安か長期金利上昇、またはその両方を導くが導かれる。昨年2月に1バレル=27?だったWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート:原油先物)の価格は53.72?で年を超えた。原油価格上昇は日本の経常収支悪化の大きな要因だ。

世界の景気がよくなればエネルギー価格は上昇要因で、円に関しては円安要因。ドルに関しては今やニュートラルかな。

私は1985年からマーケットに身を置いてきたが、経常収支動向と日米金利差が同じ方向を向く(円安ドル高)のは、30数年間で初めてではなかろうかと思う。

藤巻さんなら大勝負している時、ということかな。