6月9日 モーニングサテライトの藤巻さん

トービンのq理論

ノーベル経済学賞受賞の経済学者トービンによれば、資産価格の上昇は

  • 消費を増やす
  • 投資を増やす

したがって景気にプラスに作用する

本村キャスター:日本ではちょうど逆のことがずっと起きていました
藤巻さん:東京の地価が急に上昇してきた
藤巻さん:今年はミニバブルの1年目
藤巻さん:JPモルガン予想では来年3月の米長期金利は5%以上、日米金利差は拡大する。
藤巻さん:ドル円に注目している、円安になれば株価は上昇する

(以下は私のたわごと)

1週間おきに眠い目をこすりモーニングサテライトを注目し続けていると、モーニングサテライトのコメントもかつてのプロパガンダのように同じ内容の「てにをは」を変えているだけということがわかります。でも、繰り返してもらったおかげで素人が怪しい初級アマチュアエコノミストぐらいには進化できました。
微妙なトーンの変化に注目 今回は、「今年はミニバブル1年目」

資産価格が上昇すれば気分的に将来を楽観するので、財布の紐は緩む。ちょっとだけ緩んでも乗数効果で経済に作用するのでしょう。

政府の大量の為替介入でマネタリーベースが大幅に増えた(ゼロ金利で短期の国債を発行し日銀が量的緩和で買いOPし通貨を発行)。でも、月曜の日経の経済統計データの紙面を見ると、マネーサプライは増えていないようです。マネーを作るのは銀行の貸し出し。貸し出しが増えないのは

a) デフレ予測(実質金利が高い)で、投資に消極的
b) 銀行は担保価格に見合うぶんしか貸す自信がないので地価下落局面では新たに貸せない
(藤巻さんのハワイのコンドミニアムへの融資での担保追加のエピソード参照)

地価が上昇すると、事業家には長期の期待実質金利が下落するので a) の経路が動きはじめ、また b) の経路で担保価値が増えたぶん貸し出し増加が可能となる。こうしてマネーサプライが増えるといずれは物価水準が上昇するでしょうが、人々の頭の中には「期待インフレ率」があるのですぐにはCPIは上昇せず、増えたマネーはリスク資産市場(土地、株)に流れ込むのでしょう。

普通の人はマネーサプライ統計に興味は無いがヘッジファンドのようなプロの投機家は必死で観察しているので、マネーサプライ増を確信したら円を売ってくる。円安は流動性の罠の脱出経路。思惑で日本株買いが入るかも知れないし、景気が良くなり企業の収益が増えれば自然と株価は上昇する。

以上、とーっても怪しいアマチュアエコノミストの見解なので信用しないでください。