9月15日 モーニングサテライトの藤巻さん

今日のテーマは為替。藤巻さんの予測は円安。その理由は、日米金利差。

藤巻さん:円高論者のロジックは「外国人投資家の日本株買いで円が買われる」だが、これだけ金利差が開くと先物で円を売り為替ヘッジするメリットが大きい(金利差で儲かる)ので彼らは先物で円を売るはずであり、そうならば外国人投資家の日本株買いは為替相場にはニュートラルとなる。

このあたりは藤巻さんの光文社の新書(ASIN:4334032176)を読んでおけばすーっと理解できますね。

藤巻さん:海外の投資家は為替ヘッジすると「今は約3円儲かる」が今後は「5円〜10円」儲かる。

年度末に向け金利差が拡大すれば先物での儲けは5円前後というのは分からないでもありませんが、10円というのは意味深長です。常識的に考えて米国短期金利がそこまで上昇するとは思えないので為替レートそのものがかなり円安の水準(200円ぐらい)になりうると藤巻さんはみているのではないでしょうか。番組での藤巻さんのトークの直前は為替見通しのコーナーなので視聴者を混乱させることなくさりげなく予想レート水準をマニア?伝えてくてます。

藤巻さん:マーケットにニュートラルと考えているがが、今回の選挙のインパクトは大きくかつしばらく続く。外国人大物投資家からCongratulationsというメールがいっぱい来た。二十数年で初めてのこと。

藤巻さんにメッセージを送る外国人大物投資家というのはディレクショナルトレードを得意とするヘッジファンドの大物たちでしょう。彼らが何故Congratulationと判断するのか興味あるところです。勝手にあれこれ考えてみました。

仮説1 長く逆風に耐えてきた藤巻さんの仕事のポジション(きっと、たとえば、日経平均先物の買い、先物で円売りドル買い、JGB先物の売り)が大いに報われるのが確実、と彼らはみている

仮説2 小さな政府を目指すという政治的コンセンサスがとれたとみるならば、財政赤字の更なる積み上げ→財政破綻→Printing Moneyで財政運営→ハイパーインフレ→経済的インフラ崩壊、という最悪のシナリオから脱出できそうにみえる。

仮説3 「息子の世代のために構造改革」、つまりサプライサイドの改革でリソースが適材適所に再配置されるようになり生産性が向上し長期的な成長に向かえるようになる。

仮説4 外国人投資家が日本株に強気になれば株価も上昇し、株が上昇すれば資産効果で金回りが良くなり、流動性の罠からめでたく脱出できる。