11月10日 モーニングサテライトの藤巻さん

テーマは日米金利差と円安ドル高
JPモルガンチェースの予想ではFFレートは来年1月末に4.5%、その後0.25%を2回で、5%になる。日銀はそれほど速く上げないので、日米金利差は5%となる。金利差は「織り込み済み」にはならない。入ってきたお金の投資先をその都度考えるので、5%の金利差は馬鹿にならない。
ヘッジファンドは基本的には金利差が開くと先物で高金利通貨を買う。先物金利差ぶん安い価格で契約できる。そして期限が近づいたら逆の売買をする。為替レートが思惑と逆に動いても金利差がプラスアルファのマージンになるので、大きな勝負をやりやすい。

ここから先は藤巻さんが番組で省略した部分の私の推定です。

ヘッジファンド先物でドルを買う場合、その契約の逆側にいる例えば銀行は、先物のドル売りの客がいなければ、為替レートが変化無しでも金利差ぶん損するのでたぶん直物の円を売ドル買でFFレートよりも高金利の債券を買いドルの長短金利差で利益を出そうとする。これは今の為替レートを円安ドル高に押す。さて日本の輸出企業からみると5%の金利の数か月分のヘッジコストは重いのでヘッジのドル売りはやりづらく先物のドル売りは減りそう。そういうわけで先物のドル買い額 > 先物のドル売り額 ならば直物は円安ドル高となる。
ヘッジファンド以外にも、たぶん時価総額三百数十兆円の日本株の20%程度を持つ言われる外国人投資家も、既存ポートフォリオが為替で目減りするのを防ぐために先物でヘッジを始めれば円安要因。今すでに何割がカバーされているのでしょうか。

ちなみに、97年に金利差5%になったときは110円から147円まで円が安くなった。