Voice 2006年7月号 (1年前です) 待ってました「資産インフレ」 − 株と土地の値上がりこそ景気を動かす原動力である
藤巻さんの過去の著作を読み直しています。
バブル期の日本を振り返ると
経済が狂乱するには様々な要因があるが最も決定的なポイントは株価と地価の上昇である。
なぜ資産価格の上昇は景気の回復につながるか
GDPの要因は個人消費と設備投資
多くのエコノミストは「個人消費は所得水準によって決まる*1」と考えている
藤巻さんの見解 : 個人消費は所得の上下よりも「資産価格」の上下のほうが影響を与える
日銀が大量にお札を刷った ---- 日銀券 1991年 32兆円、2006年 70兆円
日銀券が大量に存在する以上、突然マネーサプライが上がる可能性がある。
おカネの量が増えればおカネの価値は下がりモノの値段は上がる。
これだけおカネが余っている状態で一回スイッチが入れば急速におカネは流れ始める。景気は劇的に改善するはずだ。日銀が適度に金融引き締めを行ったほうがバブルにならず景気は長続きする。
まず、土地や株を持っている人が資産価格上昇をうけて消費を始めることが重要。格差議論にとらわれると景気回復のきっかけをつかめない。
前回のバブル期との違いは巨額な財政赤字の存在。はたして金融引き締めをできるか?
増税と歳出カットを行わないと財政破綻(ハイパーインフレ)になる
最悪ケース:2〜3年で日経平均4万円に急騰
理想的:10年で日経平均4万円
今後数年間の景気はそうとうに強い。その後のシナリオは国民次第である。財政赤字への無頓着が最大のリスク、これに比べれば長期金利上昇や原油高はリスクのうちに入らない。来るべき景気上昇に備え、財政赤字の解消を第一課題として考えることが必要。
景気上昇と財政赤字の解消がリンクしているしているということは --- 景気回復に伴う長期金利上昇と政府の利払いがKEYとなるのかなあ。