大証上場の上海株式指数・上証50連動型上場投資信託

すでにいくつかのブログ
例えば
http://renny.jugem.jp/?eid=395
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2007/10/post_63d7.html
で話題になっていますが、
大証に上場された上海株式指数・上証50連動型上場投資信託(以下上海指数連動ETFと略記)が指数から大きくずれた値動きをしインデックスから乖離したETFとなっています。


以下は私の思いつきで書いていますので決して鵜呑みにはしないでください。


さて、株式指数連動ETFの仕組みは、原理的には、指数と組成が一致するように株式を集め銀行に預け、銀行の預り証を小分けしてETFの一株として市場に流すというものでしょう。 資産として指数と一致する株式の集合体だけを持つペーパーカンパニーを作りその株式をETFとして売買すると考えてもいいかもしれません。


したがってETFは指数と同じ(比例する)価値を持つはずです。でも、乖離している。


価格と価値を一致させるメカニズムは、本質的に同じ価値ならば安いものを買い高い物を売ることで価格が収斂するアービトラージ裁定取引)のハズ。 プロのアービトラージ専門家がコンピュータで市場を見張り、現物と指数、現物と先物、市場と市場の価格が乖離したらすかさず売買を入れることで価格が価値に収斂する。 この条件は市場の流動性


上海市場は外国人の売買が制約されているとすると、外国人による「市場と市場の裁定」は生じにくい。 中国人が上海と日本に口座を持てば裁定取引は可能となるハズだが中国ではおカネの移動は自由化されていない(中国人が日本で自由に買えない・売れない)ので、大証の値動きから示唆されるように、アービトラージは作用していないみたい。

その上、大証ではこのETF空売りできない....。ますますアービトラージしづらいのでは?。


ということは、このETFをインデックスと思ってはダメで、単に需給で値動きする投機用商品の性格が強いと言えるんじゃないか、と感じてしまいました。


これだけの開きがあれば、いづれはプロが何らかの手法を考え出してアービトラージが作用するのでしょう。