11月3日 朝日新聞beの藤巻さん

「メンターに聞け」を読み続けていると、藤巻さんは経済学の基本原理に素直にのっかって考えているらしいことが伺えます。今日の「メンターに聞け」では

日本の大企業でいまだ主流の終身雇用制は労働市場の不完全さによる現象で、(中略)。終身雇用は企業側に有利な制度だ。どんな企業の従業員でも、すぐに転職できる雇用の流動性が確保されていたほうが有利なはずだ。

世間では「終身雇用のほうが労働者に優しい」ように信じられているかもしれませんが、藤巻さんは逆だとおっしゃる。
私が思うに

  • ミクロ的見地: 労働市場が無いと転職がハイリスクになるゆえ不利な労働条件で我慢することになる、自分の才能や労働を高く売れる場は必ずしも今いる企業ではないかもしれない、市場があれば従業員は比較優位を利用できる
  • マクロ的見地: 労働市場が完備しているならば人々がよりよい条件を求めて職を移動することで適材適所が実現しやすい、そうなればより多くのモノや・サービスを生産でき経済(人々)は豊かになる

という意味かなあと思います。
私も労働市場の欠如が日本の生産性を低下させているに違いないと見ています。 景気が良くなりつつある時こそ「構造改革」に取り組む時でしょうね、きっと。