07年12月19日 モーニングサテライトの藤巻さん
昨年末に比べ大きく下げているのは日本株だけ。日経平均は11%下げているがダウは6%上げている。サブプライム問題で逆資産効果でアメリカ経済がダメになるから日本株が下がっているという説があるが、アメリカ株は上がっている。
為替も円高ドル安は生きすぎ。株が日本だけ下がっているならば円が一番さがってもおかしくないのに、円が高くなっている。それに世界中どの国もドル安は嫌。
- 米国 インフレ懸念、金利を下げたいがインフレ懸念があるため下げられない。基軸通貨の位置を失いたくない。
- 欧州 景気にかげり
- 日本 円高で株価低迷
- 中国 外貨準備が目減りする
- 産油国 ドルで受け取るオイルマネーの減価
キャリートレードの巻き戻し説 日本の財務省はキャリートレードしているが、ヘッジファンドは銀行から円を借りて外貨資産を買うキャリートレードなんかやっていない。やっていないのだから巻き戻しは起きない。*1
円高は終盤に近いと思う。 介入があるかも知れない。
今回の注目点
米国がインフレを進行させることなく利下げでサブプライム問題の後処理をするために、ドル高誘導するのは政策ミックスとして合理的。低金利はドル安要因だが、FRB利下げしても円より高金利だし、欧州も利下げかも、だから金利差の影響は小さいはず。ここで当局の介入がちらつけば市場はドル高を期待に織り込み自己実現的なドル高に向かうというロジックでしょう。なるほど!。財政政策、金融政策、為替政策はこういう風に予測すればいいわけですね。 中国もドル高にリンクして人民元を高く誘導できれば過熱気味の国内経済を冷ますのに役立つかも。だから中国は嫌がらないだろうと。