迷える素人

今となっては笑い話ですが、経済学の教科書を独学で読みはじめたころ、需要曲線や供給曲線のグラフで縦軸に価格、横軸に数量をとっているのにものすごーく戸惑いました。
教科書の文章を読むと価格を変数としているにもかかわらず、グラフでは数量を変数としているように見える。
数ヶ月間、さんざん悩みまっくった結果、「経済学では変数を縦軸とするに違いない、自然科学とは習慣が異なるのだ」という結論に至りました。


MBAのためのミクロ経済学入門〈1〉価格と市場 ではMBAの学生が数ヶ月も悩まないよう第2章に

おそらく読者が関数のグラフを描く場合、横座標(横軸)に独立変数、縦座標(縦軸)に関数値あるいは従属変数をとるというほうが慣れているのではないかと思う。 しかし、経済学では、慣習的に価格は縦軸と決まっている。 そこで、図2.1で重要関数や供給関数のグラフを見るさいには、次の三つのどれかで対応してもらいたい。 つまり、(1) 首を90度曲げるか、(2) 本自体を90度回転させるか、あるいは、(3) 縦軸が独立変数、横軸が関数の値という見方に慣れてしまうことである。

と、ちゃんとユーモラスな記述があります。