プロパガンダ 1月9日

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2011/01/post-80.html
最近、若い人の間でもドラッカーが流行っているようですが

日本企業は韓国企業や米国企業に比べて利益面で極めて劣勢に立たされている。これは、今はやりのドラッカーを韓国や米国企業の経営者が日本の経営者より早く読んだ結果ではない。もっと抜本的な理由がある。円高だ。
円高だからこの20年間GDPが伸びないし、企業業績が悪いのである。細かい技術論や精神論で景気回復を処方しても無理である。各専門家は自分の専門分野内での提案をされるが、一番、基のところで間違っていれば、どんな政策を打とうと無駄なのだ。根本的な処、すなわち為替政策をきちんとしなければ、どんな政策を取っても、無駄だ。日本は沈没していくばかりである。

円が強すぎれば、名目賃金や名目物価が下落する方向で経済は均衡しようとするし、こういう環境下ではリスク資産価格も下落するからバランスシートの悪化で投資も消費も進まない。 それに技術革新も進まない。 結果、国内の生産性は向上しないから、豊かな消費をエンジョイしたくてもできなくなる。

20年間もGDPが伸びていない国に投資しようという人の気が知れない。なぜ米国株ではなくて日本株を買い続けるのか理由が分からない。米国株は日本の証券会社で簡単に買えるのだ。

そして、深刻な問題は

円もいずれ日本の財政状況により急落するリスクがかなり高いと思う。
私が、ここ20年間、米国株、米国株と言い続けてきた理由は、ここにある。

長期金利が急騰したとき、金融危機のとき、日本株はかなり下落し、生き残った日本企業の株価はその後の円安で急速に上昇するのでしょうが...。

ちなみに皆がドルを買えばドル高円安が進行し、今度は日本が強くなり、日本株が上がる。市場原理とは偉大なのである。市場原理を活用することが重要だ。

経常黒字をたくさん稼ぎたかったら、たくさんのお金を海外に還流せねばならない。還流を渋ると円が上昇し、国内の投資機会が消滅し、名目金利がゼロになる。 普通はそんなアホな状況に耐えられず海外に還流することで為替レートは適正な水準に落ち着くハズ。 政府が国債をを発行して円建ての貯蓄機会を提供しちゃうのが間違っているとも言える。 円高時に財政出動せず、外貨建て貯蓄を優遇する政策をとれば今日の様にはならなかった...。