プロパガンダ 1/9

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2012/01/post-113.html

震災直後からいろいろなところで予想していたように2011年は31年ぶりの貿易赤字になった。以前からサービス収支はずっと赤字だから「貿易+サービス」収支は完璧な赤だ。日本は、まぎれもなく「貿易立国」ではなくなった。今まで「円高」を推し進めてきた大きな要因が消え去ったわけだ。

所得収支が日本に還流すれば円高要因だが、円高・デフレだから日本企業は海外で稼いだカネは海外に再投資するのでは?。

本日の日経新聞3面でJPモルガン証券のチーフエコノミストの菅野さん(私がモルガン銀行の東京支店長の時に「是非にとお願いして日銀からモルガンに入っいただいた方。高校時代のテニス部の1年先輩で私は頭が上がらない)は2015年に経常赤字に転落する、とおっしゃっている。クレジット・スイス証券の白川チーフエコノミストは14年度から経常赤字だという。
「経常赤字になれば、長期金利の急騰か円の急落か、またはその両方が起きる」というのは経済学が教えるところである。

もうそんなに遠い未来ではない...。

政府は2014年4月に8%、15年10月に10%の消費税増税案を決定したが、それっぽっち増税をしても焼け石に水である。事態ははるかに深刻で、財政破綻は不可避である。

歳出を大きくカットしない限り、増税しても焼け石に水社会保障の大幅削減は政治的にほとんど不可能と思われる。となると、避けられないだろう...。