プロパガンダ 1/20

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2012/01/post-114.html
新しい本「なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか」が来週出るとのこと。 藤巻さんの本は「新しい内容・変化した見解は何?」という視点で読む。

ユーロ危機が続いている。ギリシャ問題を騒いでいるのはギリシャ国民自身ではなく他のユーロ諸国である。ギリシャ国債を沢山持っているからだ。それなのにギリシャ国民は、いまだ財政再建反対とストを打ったり、デモをしていてる。彼らからは全く危機意識が感じられない。
それは日本も同じだ。一部を除いて、日本人からは危機意識を感じられない。しかも日本国債の95%は日本人が持っているから国際社会も騒がない。日本がこけても直接的被害を受けるのは日本国民だけだからである。だから一見平静に見える。

損するのが自分じゃなきゃ騒がない。

週間文春の記者の方から今年の「貿易+サービス」の赤字がほぼ確定的で、あと数年後には「経常赤字化」も近いとの予想があるが、その影響について聞かれた。経済学的には「円安か長期金利上昇、またはその両方」と説明されるのだが、「『このこと自身が日本経済に直接的な影響を与える』というよりは、これを契機に円安方向に歯車が少しでもまわり始めると、円の暴落が直後に起こる可能性がある」と述べておいた。円安方向に為替が動き始めるとドル投資に遅れをとってはいけないと個人がドル資産を買い始める。そのためには円預金を引き下ろすわけで邦銀が入札時に国債を購入する資金が枯渇する。未達の発生で、円は暴落してしまう、という話である。

円預金を下ろしてドルを買ったとき、ドルを売って円を受け取った人はどうするんだろうか?。受け取った円を邦銀ではなくJGBを買わない外銀に預けるのかな?。 あるいは、個人の円預金とドルの売り手の円預金とでは預金の期間が著しく違うのでJGBよりも短期の資産で持つことになるのだろうか?。