プロパガンダ 5/11

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2012/05/5.html

私がJGB(日本国債)マーケットのターニングポイントが近いと考えるのはポジテイブなニュース、例えば株価が大きく崩れても価格があまり上昇しなく(=金利が下落しなく)なったからだ。一方、ほんのちょっとしたネガテイブなニュースには大きく反応し、価格が大きく下落する。これはターニングポイントが近づいた時の現象だ。

なるほど。

経常収支が赤字になると国債の借金は国内資金では賄われないことになり、「大幅円安」か「大幅な長期金利上昇」か「またはその両方が起こる」とは経済学が教えるところである。実際にいつ赤字化するかではない。先々予見されるようになった段階でマーケットはそれを織り込んでいく。

経常黒字(国内の貯蓄過剰、消費・投資不足)ならば、消費・投資が不足するぶんを政府が国債を発行して消費してあげていた(貯蓄の機会と雇用を提供していた)とか、経常黒字を海外に還流させなければ円高になる(そして雇用が失われる)わけなので、経常黒字が消えれば歯車は逆転する。

ユーロに入ったままで、緊縮財政を続けていけば失業率は高止まり。
緊縮財政をやめれば、財政破綻で経済は無茶苦茶になり、失業率は数10%になってしまうかもしれないからである。その意味で八方ふさがりだと思うのだ。

通貨を統一して為替レートによる調整を無くしちゃうからこうなるわけで、独自通貨を持つ日本は為替レートによる経済の調整を積極的に活用すればいいのに。