プロパガンダ 6/17

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2013/06/post-188.html

米国の出口戦力」は市場の混乱の契機であり、混乱をより大きくしているかもしれないが、根本理由ではない。混乱の原因は「1000兆円もの借金がある中でのインフレ政策は無理だ」という点だ。

インフレになれば、どんなに政府・日銀が長期金利の上昇を抑えようと思っても長期金利が上がる。これは経済学のすべての教科書にも書いてあるはずだ。
長期金利が上がると、1000兆円もの借金があると、支払金利の急増で財政破綻が明日にでも起きてしまう。それをマーケット参加者、特に外国人は怖がっているのである。だから逃げた。

今現在の名目金利はクレジットリスク(倒産確率)がゼロのレベルと言われているが、期待インフレ率が上昇をし始めると、クレジットリスク(倒産確率)が急上昇するだろうと外国人は考えている。

中央銀行長期金利をコントロールできない」というのは世界の金融界では常識である。私もビジネススクール時代そう習った。その旨、この30年間、何度も、そう書いてきている。これがアベノミクスの最大の弱点だ。「アベノミクスが成功すれば、長期金利上昇で明日でも財政破綻が起きる」。私が10数年間に渡って「このままいくと財政が破綻してとんでもないことが起きるぞ」と過激に警戒警報を鳴らしてきた理由である。

アベノミクスで景気回復となれば、支払金利増で、プライマリーバランスバランスが黒字化しても単年度赤字は22兆円よりさらに大きくなるということだ。

と、最近のプロパガンダはわかりやすい。