プロパガンダ 9/11

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2013/09/post-201.html
オリンピックが東京に来ることになったが、オリンピックがらみで財政支出が増えると同時に金利が上昇する結果政府が財政破綻した中でオリンピックをやることになっちゃうのかなー、(好奇心的には面白いかも)、と思う今日この頃。
長期金利に関して

日本だけ経済低迷が続くわけはない。ましてやオリンピックが決まったのだ。低位安定している日本の長期金利にはマグマが溜まっていると考える。

為替レートに関して

日本は欧米に比べて量的緩和解消が遅れるだけにかなりの円安/ドル高が進むと思う。
しかも早めに撤退する欧米には出口戦略が見つかっても日銀には見つからないだけに長期的には超大幅円安/ドルを想定する。

日銀には出口戦略が見つからないということはインフレが進むということですな。

日銀が、長期国債の購入を大幅に増やしたのは大失敗だ。成長通貨の供給に抑えておくべきだった。今後、金融引き締めを始めようとしても日銀が(保有していた長期債を売り出そうにも)買うところが無い。(日銀自身が金利をあげたい)のだから、買ったそばから国債の値段は下がる(=金利上昇)はずだからだ。結果、売れない長期国債を日銀は満期まで保有しなくてはならなくなる。すなわち資金吸収の手段がないのだ。引き締めが大幅に遅れる。ハイパーインフレへ一直線である

藤巻さんはとてもわかりやすく説明しているのに世の中の認識はそうじゃないのがとても残念。

私と黒田総裁との違いは、GDPに対する債務残高比率が250%に達しても日本の財政が持つと考える(黒田総裁)か、持たないと考える(私)かの違いに過ぎない。

問題はどのレベルで長期金利が上がるのかよくわからないことであり、さらに問題はそれをいいことに債務がドンドン膨らむ政治的構造だということ。

現在マネタリーベース(銀行間資金)が増えてもマネーサプライ(民間資金)が増えていないからインフレは加速していない。しかしオリンピック需要で融資が増え始めると信用創造でマネーサプライが急増するだろう。マネタリーベースが急増している状況下でマネーサプライを制御しなければならないのだから日銀の仕事は難しさを増す。

デフレマインドだから金融緩和がなかなか効かないが、デフレマインドから脱すれば巨大な金融緩和が効きすぎてしまう。

ディーラーとしての私は、いくらリターンが大きくても、失敗したら会社や自分が倒産する勝負は決してしなかった。起きる確率は低くても、起きた時のダメージが尋常でない事態には最大限の配慮が必要なのだ。それは国であってもディラーであっても変わりがない。

この藤巻さんの勝負スタイル、かっこいい。日本のリーダーたちは破綻していくディーラーのスタイル。せっぱつまったところで自分が運がいいほうに賭けて運に裏切られる。
読みどころたっぷりのプロパガンダだった。