Bloombergのインタビュー記事 12/5

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MXBKUI6JTSEV01.html

「GPIFはもっと外貨建て資産に投資するべき。年金を管理しているところだけでなく、個人も含めて、50%以上を外貨建て資産にすべきだと思う。皆、給与・住宅など円建て資産がほとんどなので、円が暴落すれば貧乏になる。財政状況を考えると特に危険」と述べた。

インフレ率2%ならば長期金利は4%とか5%以上だろうから、GPIFの資産はダメージを受けるだろうし、ポートフォリオの変更は長期金利上昇のきっかけにもなるだろう。結局、福島と同じ事をやっちゃうのではないだろうか...。

2013年度の補正予算編成に対して、藤巻氏は「経済への効果はあるものの、財政状況の方が心配。累積債務が増大しており、状況は悪化している。今は良いが将来が心配だ。個人的には財政支出には反対」と指摘。景気対策としては円安政策を挙げ、「日本の国力と比べて、円はまだ強過ぎる。1972年以降、40年以上も円は上昇している。一方、他の先進国の通貨は下落しており、日本だけが円高」だと述べた。

確かに「今」にとっては良いかもしれないけど。

ドル・円相場の適正水準に関しては、「1ドル=180円ぐらいが適当だと思うが、今なら120−130円ぐらいが適切だろう。当局や首相などが円安が必要と口先介入することが大事」だとし、企業収益の押し上げのために円安政策が望ましいとの見方を示した。

「過去20年間に日本経済が弱かった主な理由は、国力に対して、円が強過ぎたため」と藤巻氏は説明。「日本経済は大きく減速したにもかからわず、日本だけがコストを払ってきた。強過ぎる円は問題。過去半年間に日本経済が回復したのは、円安になったからだ。現行水準で円安が止まれば、再び経済力が干上がるだろう」と述べた。

グローバル経済でグローバル裁定が働くから、強すぎる円を物価・賃金で調整することになり、消費は減るし、リスク資産デフレでバランスシートは悪化するから投資は進まないし・イノベーションもすすまない。そうして20年間じわじわと貧乏になってきた。

藤巻氏は「財政支出は今まで機能しなかったのに、今になって機能するわけがない。財政・金融政策を最大限に使っている。政策金利はほぼゼロ%で巨額の財政支出を行っているが機能していない」と指摘。「アベノミクスはインフレを目指している。究極の財政赤字削減策。アベノミクスが機能すれば、日銀にブレーキはないので、物価上昇率を2%で止める方法はなく、ハイパーインフレになる。アベノミクスに出口はない。政府債務は帳消しになるので良いが、国民は悲惨なことになる」と解説した。

日本の公的債務残高は対実質国債総生産(GDP)比で今年末に245%に達するという状況ではそうなっちゃうのでしょう。