プロパガンダ 8/22

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2014/08/nbs-8.html

今の国債バブルは原因がはっきりしている。日銀が買っているせいだ。異次元の量的緩和で黒田日銀が「今年末まで長期債を190兆円まで買い増す」と約束したからだ。(異次元の量的緩和が始まる前の時点では91兆円の保有しかなかった)。メガバンクにしろGPIFにしろ、日銀が買ってくれるのをこれ幸いと、売り越している。

メガバンクもGPIFもこれ幸いこれが最後のチャンスと金利高騰のリスクを日銀に押し付けているようである。

しかし、12月には「今年末まで長期債を190兆円まで買い増す」との約束が達成してしまう。日銀の替りに40数兆円の国債を、誰が買い増してくれるのだろう? 来年も40数兆円の財政赤字(=借金総額が増えるということ)だから、誰かが40数兆円買い増してくれないと政府は資金繰り倒産である。

日本の場合、日銀の代わりに日本国債を買い増してくれる人は誰もいないだろうから、今年12月に日銀は異次元の量的緩和の第2弾を宣言せざるを得ない。

12月に第2弾を約束しても、6か月後か1年後か知らないが、その期限が来たときはどうなるのか?第3弾を打つのか?第4弾は?どの時期に世界が日本のことを「the マネタ―ゼーション国家」として認識するか?どの段階で日本国民があふれかえった紙幣を信用しなくなるか?

こういう訳で、メインシナリオは見えてきたような気がする...。

だから異次元の量的緩和は副作用が大きすぎると私は言い続けていたのだ。伝統的金融政策の延長であるマイナス金利政策であれば簡単に軌道修正が出来る。マイナス金利からプラス金利に戻すだけだからだ。量的緩和の替わりにマイナス金利政策を導入したECBは賢い。

第二次世界大戦原子力政策と福島、バブルから財政破綻、同じような構図に見える。