プロパガンダ 9/6

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2015/09/post-301.html

先週金曜日(9/4)に発表された雇用統計後には、「米国の9月の利上げの可能性が下がった」という日本人識者の論評が、マスコミに多く載っていたが、希望的観測にすぎないと思った。

海外メディアは雇用者数の予想比よりも失業率が0.2%下がって5.1%に低下したことに注目している。私もこの数字の方が重要だと思っている。
5.1%は米国において完全雇用と言われている水準だ。完全雇用下でインフレが起きると、対処方法は、通貨切り上げ(=ドル高)しか無くなってしまう。したがって、完全雇用になったなら、早めにブレーキを踏まねばならない。ゼロ金利ではあまりに低すぎるのだ。中央銀行は足元だけを見ているわけではない。そして、どの国も、(建前はともかく)本音は自国の国益を第1に考える。他国の景気低迷が、それほど米国経済に影響を与えないとすれば(8月の動くはそうだった)、米国は利上げに動くはずだ。

藤巻さんからの重要な指摘。
景気が過熱あるいはバブルになってから急ブレーキを踏むのは中央銀行としてはアホ・マヌケ。賢い中央銀行ならば早めに軽くブレーキを踏む。そしてFRBはアホじゃない。