3月26日 日経朝刊の藤巻さん

金利上昇期局面でどう運用?という藤巻さんを含む4氏へのインタビュー記事がありました。

数年間にわたり藤巻さん(プロパガンダ)Watcherをしていると、
(1) イールドカーブがどう変化するか
(2) その結果、経済や資産価格がどう影響するか
を考えることが長期戦略の重要ポイントと思えます。


この観点で藤巻さんのインタビュー記事を読むと、
(A) 超金融緩和で金(マネタリーベース)余り状態 → 貸し出しが増えればマネーがいっぱい出回りそう
(B) 余ったマネーは資産市場に流れ込み資産インフレへ
(C) 短期金利は日銀がゼロまたはゼロ近傍に維持し続けそう
(D) 中〜長期金利はマーケットで決まり、資金需要や将来や期待インフレ率の織込みで上昇する
(E) 米国経済は強く米金利は更に上昇する
(F) 日米金利差で円安ドル高、ドルMMFや米株が面白い
(G) 円のマネーサプライ増や貯蓄率低下でも円安圧力がかかる
こんな景色が私の頭に浮かびました。


藤巻さんは、米国経済は強く、FRB短期金利を利上げを(おそらく5%以上まで)続け、短期金利が上昇すれば中長期金利も現金利以上に上昇する、と見ているようです。だから、買うべき資産クラスはドルMMF(変動金利)や期間の長くない債券なのでしょう。長期の債券は金利下落時においしい金融商品ですが、藤巻さんのViewでは金利下落はずっと先ということでしょう。


先進国の金利が上昇するとエマージング諸国に流れていたマネーが先進国に戻るため、(理由:あえてリスクをとらなくても米国債でそこそこのリターンを確保できるようになるため)、しばしばエマージングマーケットが混乱しました。米金利が更に上昇すればBRICS諸国に流入していたマネーがアメリカに戻り始めでも不思議ではないですね。BRICSマーケットはサイズが小さくマネーの流出が引き金になり市場がパニックになると流動性が消え(買手がいなくなって)価格は暴落するかもしれない、そうなるとLTCMのようにプロも逃げられない。流動性のパニックはある日突然やってくるので、藤巻さんは避けるのでしょう。


藤巻さんは「私も長期固定借入を『増やして』不動産、株式、外貨建て資産を買い増している」とのこと。
マネーサプライ増 = 資産インフレ = 円安、にめちゃくちゃ強気!と、私は読みました。

藤巻さんは米経済について以前からそうとう強気でしたが、何を見てそう判断していたのかなあ。