円キャリートレード from 日経ビジネスオンラインのFINANTIAL TIMESの欄、菅野雅明さん他

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20061130/114616/

ここの一部を引用します。

 福井総裁は先に国会答弁(10日の衆院財務金融委員会)で、当時と同じことが起きる危険性をにおわせた。「先行きの金利観に急激な変化が生じれば、[円キャリートレードの]急激な巻き戻しが起こり、さまざまなひずみをもたらす。このリスクが非常に大きい」と福井氏は述べた。

 今後、突然起こる円キャリートレードの巻き戻しの影響を予測するのは難しい。円キャリートレードにはスワップ先物など複雑なデリバティブ金融派生商品)があり、どこに行き着くのか確かなことは誰にも分からない。例えば日銀は、円建ての住宅ローンを販売しているハンガリールーマニアの銀行をずっとモニターしている。しかし、そうした銀行が為替変動リスクに対して適切な防衛策を講じているのかどうかや、為替差損が発生するとは思いも寄らないであろう借り手にその可能性をどこまで話しているのかは不明だと日銀当局者は述べている。

 JPモルガンの菅野氏は、円キャリートレードの巻き戻しは、しばらくは起こりそうにないと考えている。しかし、それによって危険性は低くなるのではなく、むしろ高くなると菅野氏は言う。円ユーロ相場が最も大きな影響を受ける可能性がある。円は2001年半ば以降、対ユーロで35%下落している。

 ドレスナー・クラインオート・ワッサースタイン証券会社東京支店長のジャンフランソワ・ミニエ氏は、それほど心配していない。ミニエ氏は、現在の資本市場と1998年当時の資本市場を比べ、「リスク分散法は複雑さを増しているし、トレードもずっと多様化している」と語る。「以前と同じ規模の急激な巻き戻しが起こるとは考えにくい」。

マーケットの金利の先行き感が重要ということを、菅野雅明さんと福井総裁のコメントから理解しました。