新刊「マネーはこう動く」 入手! 追記 7/25

↓ かっこいいと思います。実物(本)は質感があり豪華な感じで景気回復を感じさせます。


マネーはこう動く―知識ゼロでわかる実践・経済学

マネーはこう動く―知識ゼロでわかる実践・経済学


家の近くの書店で偶然見つけて、迷わずに、買いました。
今、斜め読みしているところですが、「迷える素人投資家」のマクロ戦略スタディにとても役に立つのではないかなあ、という印象です。 過去数年間私自身が藤巻さんの著作で刺激を受け経済学やファイナンスの教科書を読んで右往左往してきたあたりを藤巻さんが説明してくれます。
第1章の始まりが「お金ってなーに?」。 ステキな始まり方です。


以下、7月25日 追記


こんな章立てです。

  • 1章 マネーはもうジャブジャブだ
  • 2章 マネーはどこに消えたのか?
  • 3章 経済政策には何があるか?
  • 4章 日本の財政はいかに悪いか
  • 5章 長期金利は今後上がるか下がるか?
  • 6章 為替はどうなるか?
  • 7章 不動産マーケット
  • 8章 株のマーケット
  • 9章 いま世界経済はどうなっているのか?
  • 10章 今後の日本はどうなるのか?
  • 付録 「健太の質問」 --- これまでのフジマキ本とは異なり今回の付録は真面目な内容です。

内容の90%は既出ですが、既出の話題を藤巻さんの考え方のロジックを明かしながら丁寧に説明したところがこの本の価値と思います。例えば、新聞や雑誌には「マネー」と書いてありますが、おカネだけ注目しても良くわからない。 おカネが動くときにはモノ・サービスあるいは他の資産との交換で動くのでバランスシート特に信用創造を行う銀行のバランスシートをイメージすることが重要と私は最近になってやっと理解しましたが、1章でズバリこのことが書かれています。これを踏まえれば、企業部門が借金返済から再び負債による資金調達側に転ずればマネーサプライはぐっと増える、これが2章の内容。
こんな感じで、藤巻さんが戦略を組み立てる際に経済学の教科書のどの内容を使っているかが良くわかる。 こういったアプローチを研究すればいろいろ応用できそうです。
その上、教科書に書いてないマーケットの実際の仕組みにも触れている。例えば、先物市場と直物市場の関係(どう裁定されるか)とか。
さらに、特筆すき箇所は10章です。 経済学の理論をベースに日本の未来の分析が書かれています。 ここも理論の応用の仕方の学習や、「自分の人生戦略における自分のポジションの取り方」を考えるのに役立ちます。 こういう視点の有無は天と地の違いだよなあ。


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