8/29モーニングビジネスサテライトの藤巻さん

私の記憶では...
藤巻さんはサブプライム問題をどう見ているか。

  • クレジットマーケット(おカネの貸し借りの市場)自体は今深刻な問題を抱える、今後も深刻。 ただし、一市場の問題に過ぎない。 株式市場ではつい最近最高値をつけ、高値から11%下けただけ。 高値を更新する時にはこのくらい落ちたりするもの。
  • 日本株の下げが大きいのは一種のパニック心理。 見えないから怖い。 98年ロシア通貨危機時と同じ。 パニックで下げたものは直ぐに戻る可能性が高い。
  • 長い目でみると(クレジットマーケットを安定させるため中央銀行ベースマネーを注入することになり)バブルのリスクを上げることになる。


以下は私のたわごとです。

今回の注目ポイントは「バブルのリスクを上げることになる」です。

レバレッジをかけて勝負(投機)するヘッジファンドが吹っ飛んでも投資家はそのリスクを織込み済みのハズ(ハイリスク・ハイリターン)でしょうが、高格付けを盲信して金利差を狙って投資して穴を明けて金融機関がいくつもでてきて銀行システムに不安が出てくると、「預けた金が返ってこないんじゃないか?」とか「決済の為に手元の現金を増やさないとヤバイんじゃないか?」と人々が思い始めることで穴が更に拡大しついには信用恐恐に至ってしまうので、中央銀行はおカネを注入する。 そうすると、人々は楽観的な見通しとジャブジャブなおカネでリスク資産を買い、価格が上がることで更に買いが入り... 。

物価と雇用の安定に責任を持つFRBは、短期的には信用恐慌が起きないようおカネを注入しつつ、クレジットマーケットの安定後は中長期的になバブル・インフレを防ぐために金融を引き締めなきゃいけないハズ。 こう考えると、ドルの短期金利が上昇すれば円安ドル高、ならば、日本の実体経済にプラスであり、マーケットがそれを織り込むことで日本の株やリスク資産高。 資産市場のバブルは実体経済のインフレよりも先に来るので中央銀行の利上げの理由付けが政治的にむづかしく*1、これがリスクといえるんじゃないかなあ。 こんなふううに私なりのメインシナリオを描いてみました。

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*1:グリーンスパンFRB議長はバブルははじけてみないことにはわからないとか言っていたが、政治的困難で思うようにできないことをこう表現したのでは。