日経11月15日朝刊 大機小機 グローバル経済回復への道筋

時々ユニークな見解が登場するこのコラム、「厨子」氏の見解は...


今回の金融危機大恐慌時代の悪夢を思い出させるが、大恐慌が繰り返される可能性は限りなく小さい。

今回の金融危機では先進国・新興経済諸国の両方が共に強調して困難を乗り越えようとする強い意志が示されている。

回復のカギと見られるのは原油や商品相場の下落である。 価格下落は消費者の可処分所得を増やし、世界的な消費を押し上げる効果が出る。*1

オバマ新大統領の登場。 国際協調のためのリーダーシップに期待。

オバマ新政府による景気対策が09年半ば以降に効果を挙げるだろう。 その時点で米国と先進国の景気について回復への道筋が見えてくる可能性は高い。

グローバル金融市場では今後はより一段とリスクをコントロールする運用手法が評価されるようになるだろう。 ウォールストリートのグローバル金融センターとしての役割は変わらない。 圧倒的な金融資産と多くの優れた人材,高い透明性と流動性、効率性を提供してきている。 ほかに比較しうる市場はなくここに世界の投資家や投資資金が集まるのは自然の流れ。


素人の私も同じように見ています。

マーケットが大きくなり効率的になると儲けにくくなる。 そこでレバレッジをかけてリターンを引き上げようとするが、当然リスクも大きくなる。 人々が過度に楽観的になると欲望にリスクがかすんでしまい、借金で大勝負をはってパニックになった。 プロがリターンの低下に悩みレバレッジをかけ過ぎたという点でLTCMのケースに似ているのでは。

リスクが見えるようにすることが今後の政策的課題、素人の私はこう認識するのですが、論者の皆様におかれましては感情的議論が多いように見受けられるようで。

*1:藤巻さんのスタビライザー論と同じ