プロパガンダ 9/11

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2011/09/post-104.html

円高はどうしようもないのだから円高メリットを考えよう。M&A を推進せよ」という論調が目につく。これには2つ反論をしておきたい。(1)いつも言うが円安に誘導出来る。世界のマスコミで「通貨戦争」と言っているではないか?意思で動かせるから戦争と言うのであり、動かせないのなら事故である。(2)M&Aを推進するのは企業にとって望ましいシ、今がチャンスだ。それは認める。しかし日本国民にとっても望ましいのか?日本国政府にとっても望ましいのかは一概に言えない。悪いとは思わないがプラス面は無いのかもしれない。買収した会社にそのままのオペレーションをさせ、現地で製品を販売をするのなら日本人の雇用が増えるわけではない。株主の多くが日本人であれば配当金で日本人の収入が増え、日本国の税収が増えるが、最近、日本人は株から遠ざかっている。株主には外人が多く、日本の名がついた企業が儲かっても配当で儲かるのは外国人なのだ。

識者がおっしゃることがロジカルじゃなくて、ガッカリすることが多い...。

株式市場が活発化しないことには日本は衰退するのみである。株式市場というリスクマネーを扱うところを通じてベンチャー企業は伸びて行く。銀行はベンチャーにはお金を貸してくれない。預かった預金の元本の安全性を重視する以上、成功するかしないか分からないところにお金は貸せないのである。銀行の仕事ではないのだ。
株式市場が衰退し、リスクマネーが枯渇すれば産業の新陳代謝が進まない。将来、失業者が町にあふれることになる。

株式市場低迷ならば、IPOも期待できず、ならばリスクマネーベンチャーに流れない。 資産デフレ環境でイノベーションなんてうまく行くわけないと思うが、デフレ下でイノベーションで頑張れと主張する識者も多い。 ガッカリするなあ...。

株価を上げることを政府が真剣に考えないのなら日本の未来は無い。株価対策は決して金持ち優遇策ではない、と肝に銘じるべきである。分配しか頭にない今の民主党に言っても無理なのかもしれないが。

国債を発行して国民から票を買う政治なんて真っ平ゴメンだ。