深尾光洋氏による安倍自民党総裁の金融政策論

http://www.jcer.or.jp/column/fukao/index424.html
現在行うべき金融政策は

日銀が補完当座預金制度により行っている、日銀当座預金に対する0.1%の付利は停止すべきである。また日銀当座預金の超過準備に対して0.1%程度のマイナス金利を課すことも検討すべきである。これは、銀行貸出を刺激し、短期市場金利を若干のマイナスに押し下げることで、円為替相場を多少なりとも押し下げることが可能である。この金利押し下げと平行して、中長期国債の市場買い入れによる金融の量的緩和を強化し、株価の押し上げと円安誘導を行うのが望ましい。

とのこと。為替レートに働きかけよ、と理解した。
一方、長期のレンジでは

現在の日本の非常に高い政府債務の水準を考えると、期待インフレ率を引き上げることに成功した場合、長期金利がそれに近い幅で上昇するリスクがある。その場合には、政府による利払い負担が巨額となり、政府に対する信用をさらに低下させ、財政危機の引き金を引きかねないことにも十分留意する必要がある。

政府債務GDP比率が200%を超える現状では、期待インフレ率が上昇して長期金利が押し上げられるリスクがあるため、性急に目標インフレ率を引き上げることには副作用が大きい。むしろ財政再建の目途が明確になり、GDPデフレータインフレ率のプラスが定着してから、日銀の金融政策目標である消費者物価の目標値引き上げを検討すべきである。

財政危機が起きうる(たぶん起きるんじゃないかな)とも読める...。