澤上さんの見解

アベノミクスで今行われていることは、お金のバラマキだ。国債をどんどん発行していけば、どこかで必ずマイナス面が出る。今の金利、即ち10年物長期国債が米国で1.9%台、日本で0.5〜0.6%というのはそもそも異常な水準で、今後物価が2%上がったとき、長期金利が0.6%のままであるはずがない。
だが、いったん市場金利が上がり始めたら、もう誰にも止められない。日本の超低金利政策は93年9月から20年間にも及び、これでどうにか生き長らえているゾンビ企業は多いが、金利が上がればこれらはどんどん脱落していく。

また世界の実力企業は、グローバルなビジネスをしているから内部で為替を相殺させており、とうの昔に為替相場の影響から卒業している。だから為替を気にするなら、そういうことのできるグローバルな企業がいいとはいえる。

ちなみに、さわかみファンドも、応援している銘柄が大きく下がったときに買い、上がってきたら3〜6割を売って利益を確定する。この繰り返しだ。あまり知られていないが、設定以来13年半の間に多くの銘柄は7回転ほどしている。結果的には2年に1回のペースで売買していることになる。

知らなかったよ。

一人の経営者が優れていてもその人が死んだらそれまでだし、そもそも社長の任期はだいたい2期4年、3期6年だ。数十年かけて革新的な製品の開発に成功する企業もあり、そうした所では「社長業は駅伝のバトンリレー」と言い切っている。7、8人目の社長でようやく結果が出るという意味だ。

そこまで覚悟している会社かどうかを見分けるには、経営者がメディアによく出ているとかではなく、その会社の“DNA”を調べる。

なるほどー、「DNAを見る」。