プロパガンダ 4/19

このところ次々とプロパガンダが出る。
http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2013/04/post-175.html

円が少し安くなったので、いつものとおり「近隣窮乏化政策」という非難が諸外国から出ているそうだ。冗談ではない。他国は、自分の国益で発言をしている。日本も自らの国益を考えるべきだ。政治家が国外に出て行って他国の非難を封じてくるべきだ。日本の富裕化を考えることは、政治家の最も重要な仕事の一つだからだ。

近隣窮乏化という非難はプロパガンダの一種なので真に受けてはマズイ。自国通貨高が嫌ならドンドン金融緩和すればいい。

現在、ザックと言えば、「株価が上昇し、債券がま〜安定」という状況だが、株価と債券価格が長期間に渡って同じ方向に動くことは学問上ありえない。
いずれ逆方向に動くのが理論的だ。景気が良いのに長期金利が低位ということはありえないからだ。金利が低いままだと景気は留まるところをしらずに過熱しものすごいインフレになる。

このところは債券先物市場は少し落ち着いたようで。
http://n225cme.com/jgb.html

アベノミクスが成功するのならば、債券価格はいずれ暴落するだろう。
名目金利は実質金利+期待インフレ率+クレジットリスクで決まるのだが、今回、アベノミクスで期待インフレ率が上昇を始めると、巨額累積赤字の存在ゆえにクレジットリスクが急速に意識されるからだ。

昨日2012年度の貿易赤字が発表された。8.1兆円もの大きな赤字だ。
ご存知のように近々、経常赤字に陥ると主張するエコノミストも多い。経済赤字に陥れば、経済学の教えるところ、「財政赤字を国内で賄えなくなるわけなので、?長期金利の上昇、?円の下落 ?その両方」である。マーケットは、事実に反応するわけではなく、事実を先持って織り込んでいくので、経常赤字が視界に入って来れば上記3に書いたことが現実化してくる。?(長期金利上昇)が起きた時は上記4に書いた通り、現在ゼロとしか認識されていないクレジットリスクの上昇をも巻き込んで債券が暴落(金利上昇)するだろう。

景気が回復しても、インフレ目標のインフレとなっても、経常赤字になっても、行き着く所は同じ。

ただこの事態が起きても、財政が破綻するだけで日本が破綻するわけではない。どん底に落ちたとしても円安で日本は再生する。

家計が保有していたハズの金融資産が幻のように消えるだけとも言える。

本日(4月19日)の日経新聞7面「異次元緩和を聞く」という記事の中で元FRB副議長(米プリンストン大教授)が、極めて重要なことを述べている。「私はFRBの準備預金の金利をマイナスにして銀行の融資を促せと主張している。この処方箋は日本でも有効だ」

量的緩和など、邪道もいい所である。特に資金を吸収する手段がないのは致命的だ。歴史の教えるところ、資金吸収は「新券発行と預金封鎖」で行ってきた。
金利調節なら「景気が過熱すれば、金利を上げればいいだけ」だが、量的緩和は「新券発行と預金封鎖」以外、インフレの加速を抑える手段がないのだ。

量的緩和が危険な理由をロジカルに説明するのは藤巻さんだけみたい。
マイナス金利がアリならば、金利ゼロは行き詰まりではなくなる。