プロパガンダ 5/22
http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2015/05/post-282.html
日経の「大樹小機」によれば、どうやら、経済の動きに一番センシティブな市場関係者たちも「異次元の量的緩和は、実は財政再建策なのだ」と気がつき始めたようだ。問題は、穏やかな財政再建策(=穏やかなインフレ、穏やかな課税)なのか、過激な財政再建策(=ハイパーインフレ、とんでもないほどの重課税)なのか、だ。
穏やかか過激かに関しては
こんなに累積赤字が溜まっているのに史上最大の歳出予算が組まれた。政府には財政に対する危機感がないのか?それとも「いったん、ばらまいても、ハイパーインフレですぐ回収してしまうのだから、ちょっとの期間だけ、喜ばせておいてやろう」と考えているのか?そう考えるのはあまりに下司の勘繰りか?
藤巻さんは過激に過激になっちゃうだろう説。
CDSでは国債の元本返済・金利支払いが滞るか否かを判断している。中央銀行が紙幣を刷れないがゆえに自国国債を買うえないギリシャ(注:ユーロ紙幣はヨーロッパ中央銀行しか刷れない)と違い、日本は財政ファイナンスができるのだ。
だから支払不能にはならないが、ハイパーインフレという大きなリスクがある。政府のブレーンの学者先生方の「CDSのレートが低いから財政は安泰だ」という能天気論を何度も聞いていると「政府に危機感はあるのか?」と心配にならざるを得ない。
重要なポイント。
長期金利は「現状維持」か「上昇する」かに迷っているのであり「現状維持」か「低下する」か、で迷っているわけではないことに注意が必要だ。全世界的に長期債は売りである。債券保有額を高いレベルで維持し続ける年金運用者は職務怠慢とさえ私は思う。
私も長期の債権を買ったり保有する勇気は無いなあ。
日本国債に限らず世界の債券は先物の売り、プットオプションの買い、金利スワップ固定の払いのポジションを作るべき時期だ。遅いと思うなかれ。景気が通常に戻れば、長期金利には巨大な上昇余地がある。個人は債券ベアファンドの購入だ。
変動金利の住宅ローンの人は長期の固定に切り替えるとか。
大台替りになると社内レートに関するドル売りが出てきてドル上昇が一時的に足踏みをしてしまうと私は考えている。しかし、それを超えると雲を突き抜け青空が開けるように、ドルは上昇すると私は考えている。ドル高!
為替先物でその時点のレートで確定しちゃうということしないから、為替レートが社内レートと乖離すると現場は大変。大変だから為替レートは動かないのがいい、というアホな意見がでてきて、名目物価、名目賃金での調整を強いられる。