プロパガンダ 8/7

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2015/08/post-295.html

伝統的金融緩和なら必要とあらば、利上げは簡単だ。しかし、異次元の利上げという財政ファイナンスを始めてしまいルビコン川を渡ってしまった日銀には、利上げの方法がない。それが大問題であることを認識すべきだ。
ないから黒田日銀総裁は「異次元の緩和からの出口を述べるのは時期尚早」としかおっしゃらない。無いから言えないのだ。他国が利上げに走り、日本は利上げをする方法がない、となれば円暴落は必至である。

と、いつものプロパガンダ

ドル/円のトレンドは円安方向に完璧に変わった。これからは、どこまで円安が進むのかの議論だ。

そんな感じですね。

もし資本積み増しを要求されれば、国債の大量の売りが想定されるが、国債を大量保有している中小金融機関は大丈夫なのだろうか?

これも一つのきっかけになるので、気にかけておこう。

マスコミでは報道されなかったが、8月3日(月)の参議院財政金融委員会での日銀の岩田副総裁の発言は極めて重要だと思う。第1に黒田日銀総裁は聞かれると「異次元の緩和からの出口を述べるのは時期尚早」とおっしゃるが、岩田副総裁の発言からは「超過準備金に付利する」しか方法がない、または「それがメインの方法だ」ということがぷんぷんと伝わってくる。利上げの方法は、日銀だけでなく、私も市場関係者も学者も日銀OBも考えているのだが、我々が考えつかないウルトラCの方法を日銀も考えついてはいないということだ。

やはり「無い」ことが明らかになったことに意味があるかも。

岩田副総裁曰く「第二は、出口に当たって多額の超過準備を保有しておりますので、金利水準を上げていく際に、保有国債の利回りが超過準備に対する付利金利を下回って逆ざやになる場合が考えられます」というところだ。これがゆえに利上げは出来ない。中央銀行が損の垂れ流しをすれば円も日銀の信用も暴落だ。

結局B/Sを縮小できないから、インフレにブレーキを踏むべき時に踏めなくて、スパイラル的にインフレが進むということだろうねえ。

第2に他国が金利を上げ始めた時に円暴落の可能性があることを岩田総裁は十分理解していると思われる点だ。

なるほど、やはり。