プロパガンダ 12/2

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2015/12/post-313.html

日本銀行黒田東彦総裁は11月13日、『引当金を積み増して自己資本を厚くする制度』を今年度から設けるよう、所管する麻生太郎財務大臣に要請した。

引当金の積み増し』の真の理由は、量的緩和を終了して利上げに入ったとき、日銀が倒産するのを防止するためだ。利上げの方法として、今、考え得る方法は、当座預金(皆さんが銀行に預金しているように民間銀行も日銀に預金をしている)の付利金利を0.1%から、例えば1%に引き上げる方法だ。

問題は、日銀にはこの唯一の利上げ方法に限界があることだ。FRB保有する国債などの平均利回りは2.41%(2015年1〜3月)なのに対し、日銀の場合は0.416%(2014年度下半期)にすぎないのだ。

今回の『引当金の積み増し』は日銀の要請は『一応、危機回避の努力はした』という「免罪符」だとしか私には思えない。

役所(日銀も役所の一つであろう)では自分の責任を問われないようにすることが処世術とすれば、日銀はそれが必要な時期になったと考えているのであろう。