プロパガンダ 8/30

http://www.fujimaki-japan.com/takeshi/2040

市場に広がっていた50年導入の観測は否定したものの、40年債は現在最長の年限。超低金利を生かす狙いとのことで、理にかなった判断だと思う。長期固定で超低金利国債を発行するのなら今のうちだ。「焼け石に水」の感もなくはないが、財政再建の一助になる。

今回の40年債発行の問題点は、増発した40年債を日銀が市場を通して買い入れると思われる点だ。
そうだとすると、超低金利を生かす狙いとの解説に疑問が生じる。国全体で考えた場合、せっかく超長期の低金利資金を調達したつもりでも、日銀が買い上げれば、日銀当座預金や発行銀行券という超短期資金調達に切り替わってしまうからだ。こうなると、金利上昇期は日ごとに支払金利が上がる危険な状態になる。

政府のB/Sの負債サイド(国債発行)と日銀のB/Sの資産サイド(購入国債)が相殺される。残るは政府の資産サイドと日銀の負債サイド。まさに政府の資産を、日銀の負債「日銀当座預金や発行銀行券」で調達していることになる。

市場の誰かに将来損してもらえればいいが、市場も怖くて手を出しづく結局日銀が買ってprinting moneyをやっている。
これまで破綻しなかったことは結構だが、いつまでも続けられる訳じゃないから困ったことである。