お札はどこに消えた?

マネタリーベースのうち日銀券は70兆円以上(たしか ... バブル期の2倍以上)ですが、増えたお札は何処に有るの?

日銀の資金循環のデータをチェック。
http://www.boj.or.jp/type/stat/dlong/sj/fy_stock/index.htm
家計部門の保有通貨は2005年度 42兆円。1989年度 18兆円。
18兆円あれば実体経済はしっかりと回る。それよりも24兆円も多くの日銀券が出回っている。国民1人あたり約20万円増です。

うーん、私の財布にはそんなにないぞ。でもかつてよりもATMから多めに引き出しています。なぜならば利子ゼロなのにATM手数料がかかったりしますから。自宅の金庫に1万円札を蓄えている人もいるかも知れませんね。

こういう行動はゼロ金利だらかこそ起きますね。「流動性の罠」つまり通貨を増やしても通貨はタンスに積みあがり経済を刺激しないという状況です。

一方、まっとうな金利ならば預金にして利子を稼ごうとするのが自然な行動でしょう。現金が銀行に集まってくると、銀行はリターンを生み出さない現金を保有したくないため貸し出したり預金金利よりも有利な資産を買うはずです。すると再び現金がでまわって....。

マネーじゃぶじゃぶな状況で流動性の罠から脱出する(まともな金利がつき始める)と、お金が急に回転し始めるのではないか。

こういうわけで、日銀の利上げは、実体経済にはそれほど悪さをしない、と藤巻さんは見ているのかもしれません。

もちろん、以上は私の誤解かもしれません。