2月6日 日経夕刊 十字路 追記

以下は私のつたない知識で書いています。よくよく注意して読んでください。
日本のマネタリーベースはバブル期の2倍以上、しかし貸し出しが伸び悩むためマネーサプライはそれほど増えていない。マーケットがジャブジャブのマネタリーベースからくる将来のマネーサプライ増とインフレを織り込むと、長期の円レートの期待レートは今よりもぐーっと円安になるのでしょう。
現在のジワジワとした円安は少しづつ未来のマネーサプライ増やインフレを先取りして織り込んでいる過程かも知れないし、投機の円安バブルかも知れません。
マーケットの長期の期待レートよりも円安ならば投機の円安で、何かのきっかけで投機の巻き戻し*1が始まると急激な円高に飛んでしまう。為替は株価や金利と異なり一方からもう一方に振れる傾向があり(ファンダメンタルがいまひとつよくわからず、かつ、投機の取引が多いためでしょう)、たまたま振れたところにとどまると実体経済に正帰還の経路で影響を与えてしまう*2
ここが菅野雅明さんが円安バブルを懸念するポイントと、私は思います。マーケットが長期の期待レートをドンドン円安に修正していけば問題無しでは。さて、マーケットの長期の期待均衡レートってどうやって測定すればいいのだろうか。

*1:ポジション解消の円買いや慌てた実需の為替予約

*2:極端な円高はデフレを招きデフレ経済は円高傾向を引き起こす。