プライマリーバランス
財政のプライマリーバランスが云々、としばしば言われますがプライマリーバランスって何?、
Googleでざっと検索してみても、なぜ藤巻さんが「(プライマリーバランスを達成しても)本質的な問題の解決にならない」とおっしゃるのかよく分からないかもしれない。
FINANCIAL JAPAN (フィナンシャル ジャパン) 2008年 01月号 [雑誌] の東大の井掘教授のインタビュー記事は問題点がクリアーになってGood。
プライマリーバランスが均衡した状態では、税収等で一般歳出等がまかなわれる。
プライマリーバランスを達成しているが財政赤字を抱えた状態では、債務償還(借金の元本の返済)+利払い を公債金収入(新たな借金) でまかなう状況となり、毎年の利払い分が新たな赤字としてつみ上がっていく。
与謝野・竹中論争では、利払い分の増加がGDPの増加に比べて大きいか・小さいかと話だった。 利払い分の増加がGDPの増加よりも小さければ(つまり、長期金利がGDP成長率よりも小さければ)長期的には累積赤字はGDPに比べ十分に小さくなるという、すごーーーーーーく気の長い話だった。
仮に、今、プライマリーバランスを達成していて、累積赤字が800兆円だったとすると
利払いの平均金利 | 財政赤字の増加 |
1% | 8兆円 |
2% | 16兆円 |
5% | 40兆円 |
7% | 56兆円 |
長期金利が普通の水準にもどると、たとえプライマリーバランスを達成していても累積財政赤字は雪ダルマ式に増大してしまう。 こうなるとマーケットは財政破綻を織り込み長期金利が高騰し加速的に財政破綻に突っ込んでいく。 プライマリーバランスは気休めということがよくわかります。