ケインジアンのMoneyの流通速度

ケインジアンの場合、流通速度Vは
V = Y / f(i, Y)
ここで Y は実質GDP, i は利子率, f(i, Y) は流動性選好(貨幣を保有したい度合い)関数で i に関して減少 Y に関して増加関数。
金利の時(不景気の時) i は小さい → f(i, Y) は大きい → V は小さくなる
だからマネーサプライを増やそうとマネタリーベースを注入してもVが小さくなるので景気に作用しない、となる。
ケインズのモデルでは資産は貨幣と債券の2つだけ!、この場合、金利上昇期待があるきには債券保有はキャピタルロスが予測され貨幣を保有したい度合いが高まるため V に下落圧力がかかる。 そうするとおカネはまわらないのに金利が上昇するという不快な時期を経てから、V が増大し(おカネがまわり始め)、景気がやっと回復に向かう、となる。
以前、藤巻さんは「長期金利が通常の水準に向けポンと上昇する」とか、「良い金利上昇を恐れるな」とかプロパガンダしていましたが、ケインジアンのモデルのこの現象のことを指していたのかなあ。