制度設計、官と民の知恵比べ in 台湾

以下は聞いた話なので真偽は私もわかりません。


台湾で売上税を導入する際に当局は悩んだ。 「納税すべき業者はちゃんと申告するだろうか?(現金取引は記録が残らない)」、言い換えれば、「売上の発生を当局が捕捉する手段はあるか?」
商売熱心な国民性?に悩んだ当局は、宝くじにも熱心な国民性に着目し、次のようなスキームを導入した。

  • 裏に宝くじの番号が印刷してあるレジのレシート用ロールを当局が販売し、その売上を原資に毎月宝くじの抽選を行うことにした。

たったこれだけで、売上税を取りっぱぐれることなく導入したそうです。
その仕組みは

  • 宝くじが大好きな国民は、宝くじつきレシートを使う店を選んで買い物をする。
  • 店側は客集めのため、宝くじつきレシートを当局から購入し、使う。
  • 毎月、宝くじの抽選をし、あたり番号を発表する。
  • 当選者は当たり番号のレシートと引き換えに賞金を受け取る。
  • その結果、当局は、販売記録を入手する。 ようするに、ランダムなサンプリング調査ができる。
  • 店側は、どの取引が当局に捕捉されているかわからないから、すべての取引を正直に記録しないと、バレた時ヤバイ。
  • 正直に申告する動機になる

私は台湾の税務当局のセンスの良さに脱帽しました。