エルピーダの戦略から

エルピーダが2〜3年ごとに超大型半導体工場(Fab.)を作り、DRAMでの先端プロセスのおいしい時代が終わるごとに半導体製造委託の工場(Foundry)に転換するとしたら、何が起きるだろうか?
エルピーダの超大型工場の規模はTSMCの超大型工場(Fab.12とかFab.14)とおおむね同規模。 これが2〜3年ごとに、正確には第1期工事、第2期、と毎年受託生産を始めるとすると、---- 日本の垂直統合半導体会社(Memoryをやっているところ、具体的にはFlash東芝AMDと組んでいる富士通、を除いて)の工場投資意欲をそぐのではないだろうか。 工場投資の意思が消えるならば、先端半導体プロセス開発の意欲も消えるのではないだろうか。
通産省は共同Fab.構想のハタを振っていたが各社の足並みがそろわず...,と噂に聞いていたが、結局、坂本さんに率いられたエルピーダDRAM事業で生き延びるための構想の一環として, いっこうにに進まなかった業界再編のカタがつくことになるように見える。
私としては複雑な気持ちです。


9/6 追記
JPモルガン証券のレポートによれば、09年度広島工場の50nm化に1200億円投ずるとのこと。 巨大なE300FabがすぐにLogic用Fabに化けるわけでは無いようです。 1台ウン十億円といわれる微細加工用露光機を何台買うのでしょう。


衛星写真で見るエルピーダ広島工場