日経朝刊コラム 大機小機 by 富民氏

少し前の大機小機より。
何か違和感を感じるなあ。

過去15年間、日本は円安で144兆円の貿易黒字を稼ぎながら、低金利で137兆円の資本が海外に流出した。 豊かさを実感できない空回り経済が続いた。 だが米国が巨額の経常赤字と資本流入で繁栄を謳歌する花見酒経済は終わった。 (中略)
今こそ我が国の2700兆円の国富を活用して次世代技術を開発し、潤いのある町づくりと豊かな生活文明の構築に着手するときだ。

国内の供給能力に見合うほど国内で消費や投資をしなかったからこそ貿易黒字が積みあがり、輸出を続けるために海外の資産を取得(資本が海外に流出)したのではないか。

また、

昨今の世界経済の急激な縮小は、バブルで肥大した贅肉を落とす自浄作用だ。 大不況は一つの時代を終わらせ、次世代の科学技術を開花させて新時代の開幕を促す経済の摂理である。

とあるが、偉大なイノベーションは不況期に出現するというのは神話にすぎないのでは?と私は疑っています。 不況期の次に来る好景気にのってそれまで存在しなかった何かが大きく成長することで目立つだけ、要するに観察者(我々)の勘違いではないかと。
最近の私は疑い深い?のです。ヘソ曲がりなだけかも知れません。