7/15日経夕刊 十字路 高金利・円高政策

中前忠氏が「高金利円高」政策を唱えておられる。
http://www.nier.co.jp/column/pdf/j090714.pdf

サービスを中心とする消費拡大が必要だが、そのために求められるマクロ政策は高金利円高政策である。
(中略)
円高による輸入価格の低下、高金利による家計部門の利子所得の復活を図ることがまず必要条件となる。

とのこと。
ところで、ここでいう高金利とは短期金利のことかそれとも長期金利のことだろうか?。
長期金利とすると、既にインフレになっているとか市場がインフレを織り込んでいるという状態を目指す政策をとれ、ということか。 インフレ国の通貨は高金利に引かれて通貨高になりつつもマネーサプライ増に対応して長期的に下落していくだろうから、円高になるとも言えるし、高金利円高は矛盾するとも言える、と思う。
短期金利のことと考えると、日銀は金融を引き締めて金利を上げろ(その結果、マネーサプライの減少やデフレ期待で円は上昇するから、高金利円高は矛盾しない)という政策提言と考えられるが、景気は悪くなるし、グローバル経済で仕事は国外に流出して収入は減るし、デフレ期待で現金保有の優位性が増すから、金利による収入増が消費を増やす効果を他のマイナス効果が打ち消してしまうのではないか...?。
プラスの効果とマイナスの効果があるケースでは定量的な注意深く検証が要る、このコラムは今ひとつ説得性に欠けるなあ。
まあ、ポジショントークかも知れませんが...。