国際金融入門(岩波新書) by 岩田規久男

新版を夏に読んでいました。 読書メモを書く予定が多忙でちっとも進まず、メモは諦めることにしました。

国際金融入門 (岩波新書)

国際金融入門 (岩波新書)

今でこそ、円とドルの売買とは円預金とドル預金の交換、経常収支が黒字ならば海外へ資金は流出しなければいけない、米国が世界中から投資資金を引き寄せるならば経常赤字にならねばならない、ペーパーマネー体制では輸出で黒字を増やしてもマネー(自国通貨)が増えるわけではない、金や銀のハードカレンシー本位制では経済成長や金融政策の点でデメリットが多すぎるからいまさら金本位制が復活するとも思えない、国内の投資機会以上に貯蓄したいならば海外資産を買わねばならない、etc.は当たり前と思えるようになりましたが、ここに至るまでの道は長かった。
この本では、為替レートは輸出産業のみならず輸入品や海外のサービスと競合する国内産業にも影響を及ぼすゆえ、為替レートは景気に大きく影響するとある。 もしこれを知っていれば藤巻さんの「1ドル200円で日本経済の夜は明ける」をすぐに理解できた。
この本(旧版)にもっと早く出会えばよかった。 そうすればこんなに遠回りしなくてもよかったのに。