9/27日経経済教室 by 渡辺努 一橋大教授 よりメモ

金利の意味

貨幣には商品の売買に伴う決済を円滑にするという機能がある。 このような貨幣の流動性サービスを得るために支払う対価が金利である。

なるほど。


マッキノン・大野の「円高原因説」 人々の根強い円高予想がデフレを発生させた。 「円高原因説」ではデフレを防ぐにはまず円高を防ぐ必要がある。 --- 私はここは納得。デフレと円高はあるひとつの状況を別の角度から見た現象だから。


意外に感じたのは、経済学の世界の常識では

為替介入によりデフレを防ぐという発想は、金融政策のこれまでの常識からすると邪道である。金融政策と為替介入は独立の政策であり、相互関係はないとされてきたからだ。

とのこと。 私にはこの「常識」がとても不思議。


渡辺教授の結びは

ゼロ金利下では介入を不胎化しないという新たな選択肢が生まれ、金利が正の世界とは異なる効果を期待できる。物価の制御を取り戻すための有効な手段のひとつと見るべきである。


介入資金が市場に永遠に残るとすれば、経済が正常に戻った時点での金利低下による円安が人々の予想に織り込まれることで今日の為替が円安になる--- ならばデフレ脱出のための金融緩和として日銀が直接外貨建て資産を購入したほうがメッセージが明確になるのではないか、と私はシンプルに思った。