櫻川昌哉 慶大教授 「海外資産の購入 検討を」

14日の日経朝刊の経済教室は興味深かった。
論点その1
貨幣を手元に保有する動機は、財の売買取引の媒介に必要なため。名目金利は貨幣保有の「費用」。名目金利がプラスなら貨幣保有のコストが発生するが、ゼロ金利ではコストがゼロになり、どういう目的で人々が貨幣を保有するか不明になる。ゼロ金利時の貨幣需要行動の予測は難しい --> 金融緩和の効果の予測も難しい --> 物価をコントロールできない --> 金融政策は手詰まり。
しかし、日銀の仕事はある。

円高のさなか、割安な海外資産の積極的な購入を視野に入れてもいいと思う。
思い切って、100兆円規模で海外資産を購入してはどうだろうか。ただし、為替介入と批判されないよう、円建てで買うのが望ましい。

とのこと。
100兆円もマネタリーベースを増やし、海外資産を売った外国人は早かれ遅かれ円を売るから、強力な円安圧力となる。
でも、見る人が見れば為替介入に見えるのでは?、円で外国資産をどう買うの(私の疑問)?に関しては、教授は、スペインやイタリアに「国債を円建てなら買ってもいい」と申し出れば良い、彼らはいざと言うときにその円資産を担保に自国の国債を発行できる、と言う。