GSのオニール氏

http://www.nikkei.com/money/gold/toshimagold.aspx?g=DGXNASFK20008_20112012000000
レポートにはこういうことが書かれていたらしい。

今日のリポートの最後に、簡潔に持論を述べておく。1985年9月のプラザ合意からゴールドマン・サックスに入社する1995年秋まで私は円高派であった。その後、しばらくドル高派に転じたが、97年以来円高派に戻った。私の円の理解はシンプルで、日本の国際収支(特に経常収支)の根強い強さから生じるドル円均衡レートの上昇だった。
しかし、それが最近逆転した。日本は経常赤字を数十年ぶりに記録。過大評価された円レート、崩壊しつつ構造改革されない経済、ギリシャ問題などたやすいと思わせるほどの債務問題、インフレターゲットに(現在は)強く動かぬ中央銀行、そして、やはり脆弱な経済。それに加えて、中国などとの関係複雑化。この関係はアジア諸国のために良くなければならず、ひいては我々世界諸国にも良くなければならない。
とにかく近々総選挙があり、自民党復権となろう。新首相になるであろう人物は、この2週間で3回「日銀に3%のインフレターゲットを必要とあらば強制する」と語ってきた。これは、90年代半ばから後半にかけて、外国から日本に多くの人はアドバイスしてきたことで、その時点では、彼らは円安に賭けて敗れた。
しかし、今や時は来たようだ。これらの人物をリタイア生活から引きずり出せ。円の見通しははっきり分かれている。方向感を決められずズルズルと進行するか、今後数カ月で急落するかだ。私の意見では、最も興味あるマクロ事象だ。私はこの数年、ますます円に対してネガティブになってきた。しかし、ここまでは、結果的に間違えていた。しかし、今や、事態は明らか。時は来た。

氏は経常収支の黒字ゆえ(そしてそれに見合うほどお金が海外に還流しないゆえ)円が強くなると見ていたわけで、経常収支がトントンか赤字になれば円高環境は反転するという結論になる。
たくさん消費(輸入)して経常黒字を減らしたり、海外に投資して還流させれば、今頃もっと豊かな生活ができて雇用は巨額な財政赤字にも苦しまなかっただろうに。