深尾光洋の金融経済を読み解く 12月24日 アベノミクスの中間評価:デフレ脱却

http://www.jcer.or.jp/column/fukao/index576.html

日銀の量的・質的金融緩和に伴う財政コストには、日銀の損失計上と政府債務利子率の上昇の2つの側面がある。

さらっと書いてあるが

この財政コストは、本来であれば民間金融機関などが保有するはずの中長期国債を日銀が肩代わりして購入することにより、金利上昇に伴う国債価格の下落損失を日銀が負担することで発生する。この損失リスクは、量的緩和が長期化するほど大きくなり、現在のペースの量的緩和が4年を超えて持続すると、日銀のリスク負担能力を超える可能性すらある。

日銀のB/Sが悪化し、そのとき人々が日銀券の価値をどう見るかというものであり、

物価上昇に伴う政府による国債利払い負担の急増がある。政府の税・社会保険料収入はGDP伸び率をやや上回るペースで徐々に増加するのに対して、政府債務には短期・中期の国債が相当含まれているので、かなり速いペースで増加する。

債務が短いので利払いは急速に増加し、

この2つの財政コストは、量的緩和終了時のインフレ率が高いほど大きなものになる。2%のインフレ目標が達成された場合、長期国債金利は少なくとも3%台にまで上昇することが予想されるため、財政負担の急増に伴って政府の信用が急激に低下する可能性がある。

インフレ率2%のときに長期金利は3%台にとどまるかなあ。


追記
紙切れを貨幣と人々が思っていれば貨幣として流通すると思うが、日銀が赤字でequityの部分が消えた時点で金融を引き締めることはもう出来ない。金融緩和の出口ではB/Sを注視しなきゃいけないってことか。